西条の畑地かんがい

砂州で出来た白砂青松の松田江浜、そこに連なる砂丘地帯


はじめに

■私には猫の額ほど(?)の畑地がある。 そこには、あらかじめ灌漑(かんがい)配管が布設されており、用水には不自由しないのだ。 しかし、考えてみると、この水はどこから来ているのか、誰が布設したのかは余り知られていない。 そうした先人の苦労も知らず、利用者は不具合が生じると、平気で土地改良区へ不満を洩らすのだった。

■なお、文献も参考 にしていますが、このページを当てにしないで下さい。 正確な記述は、氷見春秋会が発行する「氷見春秋・第32号」の奥村秀雄氏の記事がお勧めです。

写真 をクリックすると、写真と現地案内が見られます。また、 地図 をクリックすると、地図が見られます。中央の+印が現地です。 Map Fan Web 地図リンクサービスを利用しました。


西条畑地とは

■西条畑区とは、どの範囲を指すか私は知らない。 わが母校、氷見市高岡市組合立と言うややこしい「西條中学校」は当時、窪小学校・宮田小学校・大田小学校の卒業生だったので、 どうやら、その辺りしかイメージ出来ないのだ。 そこから、田圃の方が多い園・上泉・小竹を除いた地域となると、窪・柳田・島尾・伊勢領等が相当するのだろうか。

■この辺りは、往年の「布勢の水海」を砂州(さす)で取り巻いた、 白砂青松の松田江浜と、富山県内では珍しい砂丘地帯である。 この西条砂丘地帯には、150ヘクタールの畑地があり、現在はイチゴ・大根・ネギ等の産地である。 しかし、以前の水源は溜池・浅井戸に頼るも、無理をすると家庭の井戸水にも支障をきたすのだった。

柳田

■昭和30年、「小矢部川より取水し、ポンプ・アップによって海老坂峠を越え、氷見市東南部における水不足を充足する。」 と言う、とてつもない計画が持ち上がった。 もちろん、この計画は一朝一夕で実行出来る訳がない。 そこには、農家・自治会、市・県・国の関係者の良識と苦労が有ったに違いないだろう。


窪の末端バルブ

窪 地図

窪

■これは、私の畑に布設してあるハンド・ホール型の末端バルブである。 配管サイズ(50A・2Bぐらい)はかなり太いので、径違い(50A・2B→10A・3/8B)を使用し、 それぞれが延長ビニール・ホースで取水・散水を行うのだ。 私の畑は、取水・整水地から見てかなり末端なのだが、それでも水圧(2気圧)は十分である。


柳田の末端バルブ

柳田 地図

柳田

■柳田地区の末端バルブは、窪地区とは異なり地表から高く設置されている。 理由は解らない。 交通量が少ないためか、水圧が窪地区より高いので経済的な方法を取ったのだろうか。

海老坂の整水場

海老坂 地図

海老坂

■水源を辿ると、国道160号線の東海老坂信号付近の整水場に至る。 沈砂や水質・流量監視、圧力調整を行うのだろうか。 ここから、受益地(伊勢領・島尾・柳田・窪)へ自然流化で用水が送られる。


守山の揚水機場

守山 地図

守山

■更に水源を辿ると、小矢部川左岸(高岡市守山)の取水ゲートに至る。 ここから0.3m3/秒(10,800m3/日)の用水が、西条地区の畑地に供給されるのだ。

水利使用標識


柳田の完成記念碑

柳田 地図

柳田

■記念碑の前面には「歳々豊寧(さいさいほうねい)」 の碑文が大きく刻まれている。 これは昭和44年7月、吉田実氏(当時の富山県知事)の揮毫によると言う。 意味は解らないが、私の勝手な解釈では…

@歳ごとの収穫は、豊かで安心となることを祈念する。
A年ごとに、中国の河北省豊寧県のように緑化プランが進むであろう。

いずれにせよ、人に優しく地球に優しい…名文である。

裏面の碑文


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