獅子笛の運指

果敢にも、獅子笛の奏法を表現してみました。


はじめに

■果敢にも、私の近所で行われている獅子笛の奏法を表現してみました。
細かい部分については、私の力量では無理と感じました。 でも、ジャズの感覚と同じように、基本のメロディが有ってのアドリブと考えれば、 これはこれで良いのかなと。

篠笛

■このアイコン 音楽 では、その獅子囃子が聞けます。 T-SEQ で作った西洋音階ですが、雰囲気は出ているでしょう。

■アイコン運指 は、 それぞれの獅子笛の運指のページに飛びます。 また 動画 は動画(240×180)です。 必要なプラグインが有り、ブロードバンド接続(ビットレート109kbps)で無いと、上手く動作しないかも知れません。 撮影は窪下獅子舞保存会の依頼により、東海写真館が行ったものをウェブ配信用として縮小を行いました。


呼吸について。

■息を吸う場合は腹を膨らまし、次いで胸を膨らませる。 息を吐く場合は胸を萎め、次いで腹を萎める。つまり腹式呼吸を心掛けます。 そうすると、自然に肺活量も増えて来るでしょう。

■息継ぎは延ばした音を利用して行います。 短い時間なので、口・鼻を総動員しなければなりません。 延ばした音を延ばしきるのが、コツと言えるでしょうか。

篠笛

■そっと吹いても音が出るよりは、強く吹かなければならない笛を選んだ方が良いかもしれません。 その方が音量が出るでしょう。とにかく屋外であり、太鼓の音量に負けないためにも。

■弱い呼吸をカバーするには、タンギング(舌を使う。)だろうか。 これは吹奏楽でのトランペットやクラリネットのお馴染みの奏法である。 このタンギングを応用すれば、音色がリズムに負けることは無いのだから。


あんのき(一足)

動画 演目 音楽

■次の@〜Cの4小節で1フレーズとなり、繰り返す。
表現上、前の運指表とは縦横が違っているので注意して下さい。
ここで、(*,…)印は半拍の休み(8分休符)を、(-,〜)印は吹き続ける1拍(4分音符)を表します。

@ 1* 8分休符
1 弱く
22~
3~
35
3~
42 延ばす
-
A 15
3~
22
3
35
3~
42 延ばす
-
B 15~だんだん強く
5~
25~
3
35~
5~
45~
-
C 15~強く
5~
26~
6~
35
3~
42 延ばす
-

■定番中の定番。「あがりもん」にも用いられる。 なだらかに。息継場所を示さなかったが、延ばす所で適当に。


いそふり(磯振り)

演目 音楽

■次の@〜Cの4小節で1フレーズとなり、繰り返す。
太鼓の打ち方によって3小節で1フレーズとなる場合は、第1小節を省略する。

@ 1* 8分休符
1 弱く
22~
3~
35 アクセント
3~
42 そっと切る
*
A 1* 8分休符
1 弱く
22~
3~
35 アクセント
3~
42 そっと切る
*
B 13 シンコペーション
5 強く
2-~トリル
3
35~アクセント
5~アクセント
45~アクセント
*
C 15~強く
5~
26~
6~
35
3
42 切る
*

■ここで、3小節の1〜2拍はシンコペーションとなる。全体的に強弱をはっきりと。


いりがし(三崩し・かいちゅう振り)

動画 演目 音楽

■次の@〜Cの4小節で1フレーズとなり、繰り返す。

@ 11 弱く
-
22~
-
33~
-
42~
-
A 11 だんだん強く
-
22~
-
33~
-
4-
*
B 15 強く
65
23
-~
35
65
43
-~
C 13
5
26~
5
36 強く延ばす
-
4-
*

■ゆっくりした速さで始まるが、やがて倍速に変わる。 倍速の場合は、トリル(~,◎,さし指)を省略してしまう。 この後、とんとんいやさが続く。


いやさ(祇園振り・八節・やっさやっさ)

動画 演目 音楽

■次の@〜Eの6小節で1フレーズとなり、繰り返す。

@ 1* 8分休符
1 弱く
22
3
35
65
43
-
A 15
65
23
-
35
65
43
-
B 13 だんだん強く
5
26
5
36
65
43
-
C 17 強く大甲
7~トリル
26
5
36
65
43
-
D 15
65
23
3~
32
1
42
3~
E 15 だんだん弱く
65
23
3~
32
1
42
2~

■華やかに。「ながじしまい」「さんくずし」などに用いられる定番中の定番である。 これが吹けるとしゃんしゃんがすぐ出来る。(とは限らないが。)


かたな(郡代・頭持ち)

動画 演目 音楽

■次の@〜Aの2小節で1フレーズとなり、繰り返す。

@ 15 アクセント
5~アクセント
26~アクセント
3
35~だんだん弱く
3
42
1
A 12
3~
25~だんだん強く
3
35 アクセント
5 アクセント
45 アクセント
*

■割と簡単な曲なのに、聞く機会が少ないので、とっさに曲が思い出せるかどうかにかかっている。


しゃんしゃん(三々)

動画 演目 音楽

■次の@〜Eの6小節で1フレーズとなり、繰り返す。
注意として、2小節最終拍と5小節最終拍にトリルが入る。

@ 1* 8分休符
1 弱く
22
3
35
65
43
-
A 15
65
23
-
35
65
43 トリル
- トリル
B 13 だんだん強く
5
26
5
36
65
43
-
C 17 強く大甲
7~トリル
26
5
36
65
43
-
D 15
65
23
3~
32
1
42 トリル
3~トリル
E 15 だんだん弱く
65
23
3~
32
1
42
2~

いやさが吹けると、それに3小節毎にトリル(どこどこ)を加えれば良いのだから。 しかし、現実的にはトリルを入れるタイミングが難しい。 私の場合は、最初の「どこどこ」を聞いたら4小節から入る。 入りそびれたら、次の「どこどこ」を聞いて1小節から入る。 場合によっては、無視している太鼓や天狗も見受けられるが。


じんちょう(京振り・しち振り)

動画 演目 音楽

■次の@〜Gの8小節で1フレーズとなり、繰り返す。

@ 1* 8分休符
1 弱く
22~
3~
35
3~
42
3
A 15
3~
25
5~
33~延ばす
-
4-
*
B 13 だんだん強く
3~
23~
5
36~
6~
45
5~
C 16~
5
26~
5
33 延ばす
3
43
*
D 13
3~
26
6~
35
3~
42
1
E 12
2
22
3
32 延ばす
-
4-
*
F15~
3
25
6
35~
3
42
1
G12
2~
22
3~
32 延ばす
-
4-
*

■8小節もあり長いので、変な所から始めると、終始が付かなくなる。 2小節毎に切れる太鼓と、天狗の演技の出だしに注意が必要だろう。


じんちょうぎり(長振り・京振り崩し)

動画 演目 音楽

■次の@〜Bの3小節で1フレーズとなり、繰り返す。

@ 1* 8分休符
1 弱く
22
3
35
5
43
5
A 16
5~
23
3~
32 延ばす
-
4-
3
B 15 だんだん強く
5
23
5
36 強く延ばす
-
4*
*

■2小節・1小節と切れる太鼓に合わせる。短いのでどこで合わせても良い。


どうちゅう(二足・道中振り)

動画 演目 音楽

■次の@〜Bの3小節で1フレーズとなり、繰り返す。

@ 1* 8分休符
1
22~
3~
35.アクセント
5~
43
-
A 13 シンコペーション
5
2-
5~
36
5~
43
-~
B 1* 8分休符
7 強く大甲
2-~シンコペーション
5
36.アクセント
5~
43
3
C 15 シンコペーション
-
265
3
32.アクセント
1
42
2~

■いわゆる「あがりもん」である。路上専用なので、大甲音も加わった高音域が特徴的である。 シンコペーションを効かせ、のどかに。


どこどこ(刀・棒)

動画(棒) 動画(刀) 演目 音楽

■出だし、すなわちイントロですね。ここで示すのは、いわゆるカデンツァなので時間配分に気を使って下さい。

@ 7~約2拍・大甲音
A 5~約4拍・甲音
B 16~2拍半・2節繰返し
-
2-
5 半拍
C 3~約4拍
D 15~2拍半
-
2-
3 半拍
E 2~約4拍

■次の@〜Aの2小節で1フレーズとなり、繰り返す。

@ 15 アクセント
-
23~スラー
21
32 アクセント
3~
43~アクセント
-
A 15.アクセント
6~
23 スラー
21
32 アクセント
3~
43~アクセント
-

■出だしの所は時間配分に気を使って。 主題は割と単調なので返って難しいかも。


とんとん(七五三・おねりこみ)

動画 演目 音楽

■次の@〜Aの2小節で1フレーズとなり、繰り返す。

@ 1* 8分休符
1 弱く
22~
3~
35
3~
42
3
A 15 アクセント
-
25~アクセント
-
35~だんだん弱く
3~
42
-

■第2小節は音を切らずに、ゆったりと。


ばんがやし(倍返し・倍足)

動画 演目 音楽

■次の@〜Aの2小節で1フレーズとなり、繰り返す。

@ 1* 8分休符
1 弱く
22~
3~
35
3~
42
3
A 15 やや強く
5~
26~
3
35~だんだん弱く
3
42
-

■定番中の定番。それだけに第2小節は丁寧に吹こう。


ほうたんはつり(宝達・みつや番返し・しもちょう)

動画 演目 音楽

■次の@〜Dの5小節で1フレーズとなり、繰り返す。

@ 15 やや強く
5~
26~
53
35~
3
42
-
A 15 前の節の繰返し
5~
26~
53
35~
3
42
-
B 15
5~
26~
53
35~
3
42
1
C 15
3
22
1
32
3
43
-
D 15 前の節の繰返し
3
22
1
32
3
43
-

■似たような節が3小節続く。


むかし(昔)

動画 演目 音楽

■次の@〜Eの6小節で1フレーズとなり、繰り返す。

@ 11 ゆっくり
-
22
3
35
65
43
-
A 15
65
23
-
35 シンコペーション
6
4-
5
B 13 だんだん強く
5
26
7
36
5
43
-
C 17 アクセント
7
26
7
36
5
43
-
D 13
5
26
53スラー
32
1
42
3
E 15 だんだん弱く
5
26
53スラー
32
1
42
2

■他とは違い、右一差し指が固定する。全体的に全音が低い感じである。 太鼓のリズムと合わせるのが、難しいかも知れない。


ほらほら(露払い)

動画 演目 音楽

■出だし、すなわちイントロです。いわゆるカデンツァなので時間配分に気を使って下さい。

@ 12 適宜に繰返し
-
23
-~
32
-
43
3~
A 1* 8分休符
5
25 3拍繰返し
5
B 16 4拍繰返し
65
C 13 4拍繰返し
3

■パターン@〜Eを順に、または、それぞれ適宜に繰り返す。 獅子舞や太鼓に注目し、本題が始ったら直ぐ止め、その演目に切り替える。


や〜い

動画 演目 音楽

■終り、すなわちエンディングです。

@ 1* 4分休符
*
23 タイミング
-~
36 延ばす
-
4-
-
A 17 大甲音・強く
-
2-
-
36~
6~
47 大甲音
-
B 16~
6~
26~
53
35
35
42
3
C 15 だんだん弱く
35
22
3~
35
35
42
1~

■パターン@〜Cを順に、または適宜に繰り返す。 終わったからと言って、手抜きしては観客に失礼である。 余韻を与えなければ、ならないのである。 獅子舞や太鼓に注目し、天狗の合図まで吹き続ける。


あとがき

■笛を教えた事が有るが、音感の良い人は別として、 結局は押さえた指を見せるしかなかった。 その指と音の高さとを、感覚として覚えてしまうと、後はメロディだけを覚えれば良いのである。 従って、この運指表に頼らなくても良い筈である。

■しかし、祭りは年に一回、有るか無しである。覚えたつもりでも、ふっと忘れてしまう場合が有るだろう。 そんな時に、このページが役立つかも知れない。 氷見の獅子舞は、地域によって舞や呼称は違うかも知れないが、 笛や太鼓などの地方(じかた)には、共通点が多いと思っている。

■私の地元では、だんだん人数が少なくなり獅子舞の存続が危ぶまれている。 そこで、窪下獅子舞保存会として組織的な活動を行う方向に進んでいる。 口伝えでも構わないが、やはり何かメモでも有れば格段に効率が上がるだろう。 そう思って、このページを作った。 記述ミスが有るかも知れないが、その都度、訂正して行きたい。 では、諸兄の意見をお待ちしています。


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